エンジンオイルとオイルフィルター交換|スーパーカブ C125(2024年モデル/JA71)
はじめに
スーパーカブ C125のオイル交換をします。2024年モデルで、型式(かたしき)はJA71です。
通常、エンジンオイルの交換時期は、初回は走行距離1,000kmまたは1ヶ月、それ以降は3,000kmまたは1年ごとです。
どんなに精度が高くても、新車で新しいエンジンだと、金属粉がでてくるものなので、初回だけ交換時期が早いのはそのためです。
本編の内容とは話がそれてしまうので理由は最後にお話しますが、手元にエンジンオイルがたっぷりあるので、わっしわしと頻繁に交換していきたいと思います。
これは20Lのペール缶ですが、重いので、通常は1Lの缶を買うのがいいです。
Honda 二輪車用エンジンオイル ULTRA | Honda公式サイト
購入した純正パーツ
今回は、オイル交換と一緒にオイルフィルターも交換します。
パーツカタログを元に、必要なパーツの部品番号を調べて、ホンダドリームに注文して、後日取りに行きます。
Honda | 取扱説明書/パーツカタログ | 検索ページ | 日本
パーツカタログでいうと、このオイルフィルターとOリング、そしてパッキン(ワッシャー)と、何回かに1回は交換したいので、ドレンボルト。
パッキン(ワッシャー)は、締めた時に少し潰れることで隙間をなくすものなので、再利用はできません。毎回新しいものに交換します。
どこか飛んでいってしまった時のために予備のスプリングもストックしておきます。
-
15412-MGS-D21|エレメント、オイルフィルター
-
91302-KOG-911|Oリング|39.8X2.2(アライ)
-
90407-259-000|パッキン、ドレンコック|12.5X20
-
90131-883-000|ボルト、ドレンプラグ|12X1
-
15414-MEB-670|スプリング、オイルフィルター
今回は買い忘れてしまったのですが、オイルレベルゲージのOリングもよきタイミングで交換します。これはオイル交換の時じゃなくてもアクセスできる場所です。
必要な工具
バイクでは、ラチェットハンドルの差込角のサイズは9.5mm(3/8インチ)のものを選びます。
9.5sq.ラチェットハンドル | KTCツールオフィシャルサイト
ソケットは、ドレンボルト用の12mmと、オイルフィルターカバーのボルト用の8mmです。
150mmのエクステンションバーもあると便利です。
9.5sq.エクステンションバー | KTCツールオフィシャルサイト
しっかり締め付けトルクの管理をしたいので、トルクレンチも用意します。
9.5sq.プレセット型トルクレンチ| KTCツールオフィシャルサイト
あるといい道具
オイルの拭き取りに便利な、不織布のペーパータオル。
手が汚れないように、ゴム手袋。
オイルの量が測れる、オイルジョッキ。
ペール缶から注ぐための、ポリ蛇口。
古いオイルを受ける、トレー。
全体の流れ
オイル交換の流れは、ドレンボルトを外して、エンジンオイルを抜いて、オイルフィルターを交換します。
ドレンボルトを締めて、新しいエンジンオイルを入れて、オイルの量を調整したら完了です。
1/8 準備
バイクのセンタースタンドをたてます。
オイル受けのトレーをセットして、まわりに飛び散るかもしれないので対策をします。
2/8 オイルを抜く
これから外す、12mmのドレンボルトはこれです。
まずはラチェットレンチでドレンボルトを緩めて、あとは手で上に力を入れながら緩めて、完全にボルトが抜けた手応えがあったら、さっと外します。
これで手が汚れません。
流れるオイルを眺めましょう。
オイルレベルゲージを開けて、空気の通り道を作るとスムーズにオイルが出てきます。
3/8 オイルフィルター交換
今回はオイルフィルター(エレメント)も交換します。
8mmのボルト2つを、ラチェットレンチで緩めます。
中にスプリングが入っていて、オイルフィルターカバーを開けると飛び出してくるので、うまいことやります。
オイルの海からスプリングを救出します。
ドライバーやラジオペンチを使ってオイルフィルターを外そうとしますが、ぺたっとくっついていて、なかなか外れません。
いろいろ試した結果、小指でいじいじすると外れます。
Oリングを交換、もしくは掃除して、軽くエンジンオイルを塗布します。
出過ぎました。指で少し塗るくらいでOKです。
新しいオイルフィルターを正しい向きでセットして、スプリングを入れて、オイルフィルターカバーをつけます。
ボルトの締め付けトルクは「10N・m(ニュートンメートル)」です。
こんな感じで作業しにくいので、150mmのエクステンションバーがあると便利です。
4/8 ドレンボルトを締める
外したドレンボルトについているパッキン(ワッシャー)を、新しいものに付け替えます。
プレス製法で作られたワッシャーは表裏があったりするのですが、これは切削製法で作られた、精度の高いワッシャーでした。
まずは手でボルトを締めますが、オイルに映り込ませるなど工夫をします。
ドレンボルトの締め付けトルクは「24N・m(ニュートンメートル)」です。
このとき、マフラーとは逆側に回った方が作業はしやすいかと思います。
5/8 新しいエンジンオイルを入れる
オイルレベルゲージを外して、新しいエンジンオイルを入れます。
-
通常は0.8L
-
フィルター交換時は0.85L
です。
まずは少なめに入れて、オイルレベルゲージを締めます。
6/8 オイル量の確認
アイドリングを3〜5分して、エンジンを止めて2〜3分待ちます。
オイルレベルゲージを外して、先端についているオイルを拭きます。
オイルレベルゲージをねじ込まずに差し込んで、抜きます。
ゲージの上限と下限の間の位置にくるまで、エンジンオイルの量を微調整していきます。
7/8 トリップメーター
次回のオイル交換への目安として、トリップメーターのBを0にしておきます。
8/8 廃油の処理
廃油の処理方法は自治体によって違いますが、紙や布に吸わせて燃えるゴミか、ガソリンスタントで引き取ってもらいます。
ペール缶
頻繁にエンジンオイルの交換をしたいのと、空になったら、クッションを取り付けてイスにしたかったので、20Lのペール缶を買いました。
一度開けたら酸化して劣化はしますが、たとえば食用のオリーブオイルとは捉え方が違います。
エンジンオイルは過酷な環境でがんばっているものなので、そんな過酷な環境に比べれば、常温で2,3年の保管は問題ないようです。
運搬時に凹んでしまったようで、配送業者さんの補償で新しいものに交換となりました。
そして後日、配送業者さんからあらためて連絡があり、「発送元からは、凹んでしまったものは処分するように言わているのですが、もし使っていただけるようでしたら」とのことで、いただきました。
オイル交換40回分以上は確実にあるので、わっしわしと頻繁に交換していきたいと思います。
エンジンオイルのグレード
スーパーカブ C125の推奨エンジンオイルは、Honda純正のウルトラ「G1」ですが、グレードの近いオイルとして「G2」があります。
比べると、G1は粘度が低くてさらっとしていて、G2は粘度が高くでどろっとしています。
G2は冷えていると、どろっとしすぎているので、その分燃費は悪くなります。
その点、G1は冷えてもさらっとしているので、短い距離の街乗りを頻繁にするのに向いています。
G1は熱くなると、さらっとしすぎます。その点、G2は熱くなってもどろっとしているので、渋滞路や猛暑に向いているでしょう。
極端にいうと、
-
冬はG1
-
夏はG2
といったように、季節によってエンジンオイルを分けるのもいいでしょう。
というのが理論上のお話ですが、スーパーカブ C125の場合、長い目でみればG1の性能が生かされる状況の方が多いのではと思います。
HondaがG1でスーパーカブ C125を開発して、十分なテストもした上で、推奨エンジンオイルを「G1」としている訳なので、それに従いたいというのが個人的な考えです。
ウルトラG1を頻繁に交換する、これでいきましょう。40Lあるので。