登山って?【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
クリエイティブ思考の登山
登山にはたくさんのスタイルがあります。
道具選びや登山計画を通して、クリエイティブな思考力を高めます。
自然との関係をつくる
あまり登山や自然になじみがない人にこそ、届いて欲しい内容です。
感性を研ぎ澄ませて、自然をただただ感じ取ってほしいです。
それぞれのタイプと強み
新しいことを始めようとする時に、
独学で進められる人 誰かに習うことでモチベーションを保てる人 自分の成功体験に当てはめて進める人
それぞれ強みを持っています。
その強みを活かして、いくつかの情報からたくさんの繋がりを見つけます。
ストーリー性を探し出して、断片的な物事を組み立てていくセンスを鍛えます。
登山スキル
自分の登山スキルを超えて、目標を達成することはできません。
逆にいうと、その時の装備や体力で、行けるところまでしか行けません。
山に拒まれた!と思ったら、引き返す勇気も必要です。
もし不安があれば、情報が不足しているサインです。
登山について情報収集する
これから登山について情報収集をする場合は、比較的ノイズが少なく純度が高くて、まとまった情報を得られるという意味で、電子書籍や紙の書籍をおすすめします。
電子書籍
Kindle Unlimitedに加入して、「登山」関連の本をどんどん読んでいきます。
1冊を熟読するよりも、さくっと読んでどんどん次の本に進むことをおすすめします。
登山から、ソロ登山、トラブルについてや、雪山の道具について、計画の立て方や天気図の見方など、少しでも興味をもったら目を通していきましょう。
読むものがなくなってきたら、登山雑誌にたどり着くでしょう。
1年を通してだいたい同じような内容の特集をやっているなと感じたら、もうだいぶ登山に関する情報を得られているでしょう。
また、雑誌は新しい道具の動向もチェックできます。
紙の書籍
体系的に情報がまとめられているという点で、紙の書籍は有効です。
たとえば、「新・高みへのステップ」という、登山指導者のための本があります。富山県の立山町にある国立登山研修所が発行しているものです。
会員登録することで、ブラウザ上で無料で読むことができるし、PDFもダウンロードできます。
この本以外にも、「ヒヤリ・ハット事例集」など、たまった知見が共有されています。
登山に関する情報提供|国立登山研修所 | JAPAN SPORT COUNCIL
アップデートを続ける
下山したら、道具のメンテナンスとともに、何か改善することはないか、自分の中でフィードバックをします。
スキルや道具をアップデートするために、PDCAサイクルを回します。
行動して解像度を上げる
最初は途中で登山を諦めても構いません。
気候や体調を考慮して、引き返す勇気も必要です。平坦な道だけをハイキングできるルートもあります。
とにかく、行動するたびに解像度が上がっていくので、ある程度のことを調べて理解したら、まずは行動してみることですね!
登山アプリで登山計画をたてる【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
登山計画をたてる
登山に行く前は、ヤマレコやYAMAPなどの登山アプリを使って、登山計画をたてます。
最初はユーザーの登山記録をみて、山の雰囲気を掴みます。
最近の道の状況を把握して、自分にあったルートを探します。
山の天気予報を確認するためには、てんくらやWindyを使います。
気温や風速を把握して、当日の服装をイメージします。
登山の解像度を上げる
同じくらいの登山スキルの人と登山する時には、率先して登山計画をたててください。
登山経験が豊富な人と一緒に行く場合でも、必ずアプリで登山計画を共有してもらってください。
行ったことのない、やったことのないものに対して、事前に解像度を高めるスキルが上がります。
登山アプリを使う
GoogleマップやAppleマップでは、実用的なレベルまでは登山道がカバーされていないので、専用の登山アプリを使います。
前もって登山計画を立てておくことで、ルートや必要な時間を把握できるし、道を間違えたときにも通知してくれます。
どの登山ルートがいいかわからない場合は、他の人が歩いたおすすめルートを辿ることもできます。
スマホの電波とGPSの電波は別のものです。山でもGPSの電波は届きます。なので、ケータイの電波がない場所でも、事前に地図データをダウンロードしておくことで、現在地を確認できます。これが登山アプリの強みです。
ヤマレコやYAMAPが有名ですが、両方使ってみて判断するのがいいと思います。使い勝手やUI/UXが違うので、自分にとってしっくりくる方を選んでください。
また、Apple Watchがあると、登山中にルートを確認しやすいです。
登山計画を提出する
登山ルートや予定時間など、登山計画を作ったら、オンラインサービスの「コンパス」に提出しましょう。もしも遭難した時に、捜索の手がかりになる需要な情報です。
コンパスに提出した情報は、自治体や警察と共有されます。
ヤマレコの使い方
ヤマレコを使った、ざっくりとした一連のアプリの操作方法です。
登山当日の操作(登山の開始/登山中の画面/登山終了) | ヤマレコ使い方ガイド
【ヤマレコの使い方 1/6】登山計画を作る
行きたい山を選んだら、スタートからゴールまでルートを作成します。
【ヤマレコの使い方 2/6】コンパスに登山計画書を送信
コンパスに登山計画書を送信します。
【ヤマレコの使い方 3/6】地図データをダウンロード
地図データをスマホとApple Watchにダウンロードします。
【ヤマレコの使い方 4/6】登山当日
「登山開始」のボタンを押して登山を開始します。スマホのバッテリー容量に不安があれば、低電力モードにします。
機内モードにはしないでください。電波がある場所では、アプリが位置情報をサーバーに送信している状態を保ってください。
【ヤマレコの使い方 5/6】下山通知
下山したら「一時停止」のボタンを押して、さらに「終了」のボタンを押します。
そして、コンパスに下山通知を送信します。
【ヤマレコの使い方 6/6】登山記録を作成する
下書きに保存されている登山記録に、追記をします。
画像をアップすると、撮影した場所が自動的に紐づきます。
【ヤマレコの使い方 その他】
登山アプリは、家族や友達に現在地を共有する機能があります。登山中も、見守りをしてもらうこともできます。
ヤマレコとYAMAP
登山アプリのヤマレコとYAMAPですが、しばらく使ってみてアプリを移行したいとか、両方のサービスを併用していきたい場合には、データの移行ができます。
その時間にどこを歩いたかのGPS情報が保存された、「GPXファイル」をダウンロード/アップロードすることで、登山記録を移行することができます。
ヤマレコからYAMAP、YAMAPからヤマレコ、どちらでも移行できます。
登山アプリ以外にも、GPXファイルに対応した地図サービスにインポートもできます。
ココヘリ
ココヘリは、もしも山で遭難したり、歩けなくなったときに、捜索サービスを受けられます。
また、山岳遭難対策制度のjRO(ジロー)にも加入されるので、救助費用が補てんされます。
ココヘリの発信機
自分の居場所を知らせるための、ココヘリの発信機です。
全国の警察や消防航空隊が、ココヘリ発信機の電波をキャッチする受信機を導入しています。
とはいえ、ココヘリの電波が届くのは最長16kmです。
なので、
登山計画が提出してあって、ある程度のエリアから絞り込んで捜索ができること。 ヘリが来るまで無事にビバークできること。 ココヘリの発信機が機能していること。
が必要です。
もしも行方不明になると、失踪者扱いになります。その失踪者が死亡者扱いとなるまでには、7年間かかります。
その7年間は、家族は生命保険金もうけとれず、かかった捜索費用の支払いも発生します。
それほど高額な保険ではないので、これから登山をはじめようと思ったら、ココヘリや山岳保険の優先度をあげてください。
ココヘリの発信機は、AirTagと同じように、iPhoneで場所を探すことができるので、普段使いもできます。
てんきとくらす
天気と生活の情報サイト「てんきとくらす」で、山の天気を確認できます。
山頂付近の気温や風速など、平地とは違って変わりやすい山の天気を確認します。
登山から下山までの間に、吹雪から晴天までの様々な天気を経験することも珍しくありません。
Windy
日本だけを対象とした雨雲レーダーだと、日本の上空の雨雲しか確認できませんが、Windyは世界中のリアルタイム天気予報をみれるので、広い範囲で雨雲や風の流れの傾向を把握することができます。
モバイルバッテリー
防水、防塵性能を持った、エレコムのモバイルバッテリーです。
10,000mAhの方はPD(Power Delivery)に対応しているので、急速充電ができます。バッテリー容量と重さのバランスで選びましょう。
NESTOUT OUTDOOR BATTERY SERIES|エレコム株式会社
iPhoneの充電コネクタが濡れてしまったら、モバイルバッテリーを持っていても充電できないので、サブでMagSafe充電器を持っておくか、iPhoneの充電コネクタにキャップをつけたり、防水ケースに入れておくと安心です。
登山スタイルと哲学【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
スタイルのアップデート
登山スタイルと、道具選びです。
ザックと靴で登山のスタイルが決まると言っても過言ではないです。
「仕事のやり方はこうです」のような、すべての仕事に共通する正解のやり方はないように、遊び方は無限にあります。
定番のやり方でいくか、新しいやり方を模索していくか、どちらも正解です。
いずれの選択肢にしても、既存から抜け出して新しい場所に飛び込むことで得られる、自分にとっての成功例は、他のカテゴリーにも応用できます。
ULというスタイル
登山に行こうと思い立った時に、荷物をサクッとまとめて出かけられるのがULです。
このULの概念をインストールすれば、ミニマリストもさらに生活をアップデートできると思います。
UL|Ultra Lite|ウルトラライト FP|Fast Packing|ファストパッキング
などと呼ばれる、装備の軽量化を意味します。
荷物が軽いと、登山靴などの装備も変わって、体力の消耗を抑えられます。
より早く、より遠くまで行けて、より安全に登山を楽しむことができます。
具体的には、水、食料、燃料を除いたベースウエイトを、4.5kg以下に抑えるのがULの基準です。
軽いは正義です。
コーヒードリッパーのセット
ここに、家で使うコーヒードリッパーのセットがあります。
山でコーヒーを淹れるなら、こういうものがあります。
このクッカーやカップは、チタンでできています。
チタンはアルミよりも硬いので、チ2タンとアルミで同じ強度のものを作ろうとすると、チタンの方がより少ない素材の量で作れます。
なのでチタンの道具が軽いことが多いです。
こうやって、少しでも軽くしてコーヒーセットを持っていくのですが、そもそも山頂でコーヒーを飲むだけだったら、保温ボトルにコーヒーを入れておけば済む話です。
それもまた、スタイルです。
自分の登山スタイル
自分のスタイルで、ザック、靴、ウェア、道具を揃えていきましょう。
一気に色んなものを買わないで、すでに持っているものを流用しながら、まずはザックや靴あたりから選んでいって、少しずつ自分のスタイルを作っていくのがいいと思います。
ショップに置かれているものは、いま手に入れることのできる道具のうち、ほんの一部にすぎません。
イケてる登山ブランドや、ガレージブランド、機能美に満ちた最先端の道具は、定期的にアップデートされています。
一方で、定番の道具があります。
アップデートされるけど、ほとんど見た目が変わらないものは、ある意味、その方向性では完成された道具です。
故障が少ないという実績の証明でもあるので、安心感があります。
新しいものと定番のものを組み合わせて、道具を揃えていきます。
登山を終えて、下山して家に帰ってきて、道具を洗ったりメンテナンスをしながら、改善できるものや足りないものはないかと考えて、少しずつ道具をアップデートしていきます。
修理サポート
道具選びでは、サポートの品質も大切です。
アウトドアブランドは、ファストファッションとは対極にあります。
なぜその縫製なのか、パーツによって異なる素材が使われるなど、突き詰めていくと、その先にブランドの哲学があります。
岩で擦れて破れたからといって、捨てることはありません。
良いものを選んで、リペアして長く使います。
山と道のWebサイトに良い言葉がありました。
人間の傷口のように、リペアした箇所は前よりも強くなります。
その道具の味となって育っていきます。
セルフリペア
こういったパッチとアイロンがあると幅広く使えます。
ゴアテックス素材のパッチもあるといいでしょう。
多用途ボンドは、登山靴のソール周りのリペアにも使えます。
まずはザック選び【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
「山と道」のMINI
まずはザック選びです。
サイズは、30Lくらいのザックが使いやすいです。
パンパンに詰め込まずに、10〜20Lくらいの荷物を入れた場合でも扱いやすいサイズです。
おすすめしたい「山と道」のMINIというザックです。
MINI | 山と道 U.L. HIKE & BACKPACKING
400gの軽さ
見た目以上に軽くて、400gほどしかありません。
腰荷重ではなく、肩荷重のザックです。
肩荷重のザックは、腰や足の付け根、腹筋や体幹が自由になるので、しっかり身体を使って歩くことができるようになります。
一方で、重い荷物を持つことには向いていません。
拡張性の高さ
拡張性も高いです。
ザックについているバンジーコードなどは飾りではなく、すべて実用的なものです。
トレッキングポールやピッケルを取り付けられます。
ボトルを入れたり、
脱いだジャケットを一時的に挟んだり、
荷物が少ない時は圧縮して、多い時は拡張できます。
純正のアクセサリーで、さらに拡張できます。
ベルトに取り付けて、行動食、絆創膏、ティッシュなど、すぐに取り出したいものを入れられます。
Zip Pack | 山と道 U.L. HIKE & BACKPACKING
ザックのトップに取り付けられるスタッフパックもあります。
Stuff Pack XL
Stuff Pack XL | 山と道 U.L. HIKE & BACKPACKING
ショルダーストラップに取り付けるアクセサリーにも対応しています。
ハイドレーションシステムが欲しくなったときも、すでに対応しています。
登山をするうちに、軽さを求めるようになり、次はトレッキングポールが取り付けられるものを、さらに雪山にも対応したザックで、ピッケルもつけられるものを、というように、その都度ザックをアップデートしていると、2回も3回もザックを買い替えることになってしまいます。
最初から「山と道」のMINIをおすすめしたいです。
耐荷重は8kg
このザックは、8kg程度までを快適に背負える重量として設計されています。
誰かが言ってました。「グラムも積もればキログラム」。
そうです。適当に道具を集めると、すぐに10kgを超えます。
ザックを決めると、そこに入る道具も変わっていきます。
防水性能はない
防水性能がないので、パッキング時に工夫が必要です。
そもそもザックカバーで雨を防ごうとしても、どこかしらの侵入経路はあります。
ここではザックカバーではなく、パックライナーを使って、ザックの中で防水します。
このザックは無駄のない素材で作られているので、濡れてもそれほど重くなりません。
ザックの外は濡れてもいいので、ザックの中の道具を防水することに振り切ります。
小物はジップロックに入れて、外のポケットに入れられます。
最近のザックの流行としては、中が見やすいように、内側の生地が白いことが多いです。
視認性が高くて物を見つけやすいです。
山と道のザックはなかなか買えない
山と道のザックは、入荷してもすぐに売れ切れてしまうので、欲しいと思ってもなかなか手に入りません。
公式サイトの「Store」ページにある取り扱い店舗に確認するか、鎌倉の直営店と、京都のショップの在庫状況は、オンラインで確認できます。
STORES | 山と道 U.L. HIKE & BACKPACKING
登山靴のスタイル【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
登山靴
登山靴のカテゴリーも様々です。
- アルパイン
- ライトアルパイン
- トレッキング
- トレイルランニング
- アプローチ
- ベアフット
流行のようなものがあって、たとえばトレランシューズは1990年以降に生まれたカテゴリーです。
ミッドカットとローカットでは、足首の可動域が違います。
靴とソールの硬さは、岩場での安定性につながります。つま先が硬いと、少しの岩にも安定してひっかかります。
ソールの素材と形状は、グリップ性に影響します。
歩き方と靴選びについて
登山靴はザックと連動していて、さらに身体と連動しています。
足のトレーニングや、山での歩き方のスキルにあわせて選びましょう。
ミッドカット
お店で、これから登山をはじめたいというと、おすすめされることが多いのが、このミッドカットです。
ローカットと比べると、足首の可動域が制限されるので、足首のねんざを防げます。
地面に対してフラットに着地する形が作られる良さもあります。
足の甲の紐はしっかりと締めて、足首の紐はゆるめにしておきます。
下山の時は、足首の紐をやや締めて、足のつま先が靴の先端にぶつからないようにします。ぶつかると、靴ずれや豆ができて歩くのが困難になります。
ローカット
足を鍛えることを前提に、自信を持ってローカットで軽いシューズを選ぶことをおすすめします。
靴をローカットにするためには、道具全体のチューニングが必要です。
重い荷物を背負って、腰も固定されて可動域が制限されている状態では、足首をひねってしまう危険があります。
必要なものだけを持って、荷物を軽くします。
荷物が軽いと、足元も変わります。
トレランシューズ
トレランシューズは、軽量なのと、サイドの補強により岩にぶつかっても破れにくく、ソールのグリップ力も高いです。
おすすめしたいのはHOKAの「SPEEDGOAT」というトレランシューズです。
登山に使うシューズは、普段から履いて感覚を掴んでおくことが重要だと考えています。
普段履きに適したシューズとして、「SPEEDGOAT」とほぼ同じ形状の「CLIFTON」があります。
HOKAのトレランシューズには防水性はありませんが、逆に濡れてもすぐに乾きやすい素材と構造になっています。
ベアフット
ベアフットは、裸足に近い感覚で履けるシューズです。
中でも有名なのがルナサンダルです。
登山では、ビブラムソールのメガグリップが力を発揮します。
標高1,000m以下の、岩場ではない土っぽい山なら、ルナサンダルで問題ないです。
これだけ裸足に近い履き物だと、歩き方も変わります。
かかとから着地する歩き方だと、かかとが痛くなってくるので、自然と足の腹での着地に変わっていきます。
はじめてルナサンダルを履いて歩くと、足の裏が筋肉痛になると思います。
ちなみに、ルナサンダルはタラウマラ族という、1日に何十キロも走っている山岳民族の履き物がベースになっています。
近年はマラソンでも履いている人を見かけるので、興味がある人は調べてみてください。
登山用の傘とレインウェア【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
レインウェア
登山をはじめるときに、最初にそろえる道具としてレインウェアがあります。
登山中にレインウェアを着ると汗をかくし、結露も起きます。雨には濡れていなくても、レインウェアの中がベタベタになります。
どこかしら雨の侵入経路はあるし、夏は暑いです。
レインウェアは低体温症を防ぐためのものですが、だからといってオーバーヒートで熱中症になってもいけません。
レインウェアの考え方をアップデートしてみてもいいかもしれません。
登山用の傘
標高1,000m程度の低山だったらレインウェアよりも傘が使いやすいし、日差しや風よけのタープにもなります。
中でも、EuroSCHIRM (ユーロシルム)のアウトドア用の傘は丈夫です。
どれだけ丈夫かは、滝に打たれてる公式映像をみてください。
強度を少し落としてでも軽い方がいいので、おすすめはこちらです。200gくらい。
登山用の傘とレインウェア【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
ファーストエイドキット
ファーストエイドキットの役割は、応急処置です。
ケガをしてから、無事に下山して、あらためて処置するまでの間の手当です。
ファーストエイドキットのケースは、自分がみてわかるだけじゃなくて、他の人がみてもわかりやすいものにしておきます。
雨で濡れても大丈夫なように防水しておきましょう。
絆創膏
一番よく使うのは絆創膏です。
気がついたら指から血がでていることもあります。
傷口に乾いたガーゼを当てたりせずに、湿潤の状態を保って治すのが最近の方法です。
ワセリンを塗ってから絆創膏を貼ったり、キズパワーパッドなどの創傷被覆材(そうしょうひふくざい)も有効です。
さっと使いやすいのがこの絆創膏です。粘着力が高くて、柔らかくて、防水です。
消毒薬
近年では、消毒薬はあまり使いません。
常在菌も死滅させてしまうことなどが理由ですが、傷口を化膿させないように、消毒薬の使用はケースバイケースかと思います。
もしもの時に傷口を洗うためにも、水は少し多めに持っておきましょう。
常備薬
その他、常備薬です。
ビバークの装備
もしもの緊急避難のために、ビバークの装備があると安心です。
最低限のものであれば、小さくて軽いもので揃えられます。
ツェルト
ツェルトは、テントくらいの機能を持つものから、レインウェア程度のものまで幅広くあります。
このひとり用のツェルトは、とにかく軽くて小さいです。
広げるとポンチョのようになります。
簡単なレインウェアとして使えることと、105gの軽さなので、とりあえずファーストエイドキットに入れておけます。
サバイバルシート
サバイバルシートは、体温の低下を防ぐためのアルミシートです。
ブランケットのように包まったり、雨避け、レジャーシートなど、様々な用途があります。
再利用を考えるなら、もう少し厚手のブランケットタイプもあります。キャンプや山小屋で使用するなら、あまりカサカサと音がしないものを選ぶといいでしょう。
ヘッドランプ
余裕を持った登山計画をたてていても、ヘッドランプを持っておきます。
もし日が沈み始めても、不安を取り除いてくれるでしょう。
ホイッスル
ホイッスルは、ザックのチェストベルトについていることもあります。
もしものときに声を出し続けると体力を消耗しますが、ホイッスルなら音を出し続けられます。
エスビットのポケットストーブ
ポケットストーブは、お湯を作るための固形燃料とゴトクがセットになったものです。
エスビットのポケットストーブは、ドイツ製で電解亜鉛メッキ鋼(でんかいあえんめっきこうはん)製で、高い耐食性を持ちます。
とてもシンプルな作りで、まず壊れることはないでしょう。85gと軽くて小さいのでサブとして常に持っておくと良いと思います。
ライターも忘れずに。
ナイフ
キャンプや登山など、そこに必要性がある場合はナイフの所持は問題ありません。
ただ、移動中に落ちたりしないように、しかるべき場所にしまっておきましょう。
細引きロープ
ロープは、靴紐の代わりなど、道具のリペアに使えます。
短くていいので、少し持っておくと、いつか役にたつでしょう。
登山に必要な道具【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
登山に必要な道具です。
チェーンスパイク
チェーンスパイクは、何気に活躍する機会の多い道具です。
梅雨明けくらいまでは、標高があがると残雪があって、凍っていることもあります。
どんな靴でもチェーンスパイクを履けるし、ちょっとした雪や氷の上は、アイゼンよりも歩きやすいです。
てぬぐい
てぬぐいは綿でできていて、水分を良く吸収し、すぐに乾きます。
汗拭き用にザックのどこかに結んでおくとか、冷えから守るために首に巻いておくのもいいでしょう。
温泉に入って体を拭く場合にも、絞って拭くを繰り返せば、てぬぐい1枚でもなんとかなります。
ケガをした時に包帯がわりにもなるし、いろんな用途に使えるので、究極のULギアだと思ってます。
登山口の売店や、山荘、アウトドアブランドから、てぬぐいが販売されています。
てぬぐいの使い始めは、糸のほつれの処理が必要になります。
一度洗濯すると、このように端っこがほつれてくると思いますが、これは仕様です。
ほつれた部分をカットしてあげれば、そのうち安定してきます。
てぬぐいは端のほつれ処理をしていない分、乾きが早いのが特徴です。
インクジェットプリントよりも本染めの方が肌触りがよくて水分を吸収します。
生地も「文」や「岡」という種類があるので、興味がある人は調べてみてください。
ティッシュ、ウェットティッシュ
山では、花粉とか砂埃とか寒暖差で、けっこう鼻水がでます。
ビニール袋
ゴミ袋としてや、濡れたものを入れるための袋を持っておきます。
現金と財布
山で電子マネーが使えるところは少なくて、あったとしてもQRコード決済です。
現金を持って、小銭も少し持っておきましょう。
オレンジ
山も海も同じですが、もしもの捜索の時に目立つ、オレンジかイエローのものを持っているといいです。
トレッキングポール
トレッキングポールは、バランスをとったり、登りでは上半身の力も推進力に使えたり、下りでは下半身にかかる衝撃を和らげます。
夏山では邪魔になってしまうこともありますが、雪山ではとても重宝する道具です。
帽子、キャップやハット
帽子はお好みで。
紫外線対策と、木の枝などの障害物から顔を守ることもできます。
ヘルメット
ヘルメットの下にキャップやニット帽をかぶると、いい感じに仕上がります。
ヘルメットが推奨されている山ではもちろんですが、くさり場があるような岩山ではカジュアルに被ってしまいましょう。
サングラス
強い日差しから目を守るサングラスです。
こういう小物を無くしやすい人は、100均とかでも十分だと思います。
日焼け止め
日焼け止めは、無印の小分けチューブに入れておくと、コンパクトでいいと思います。
マット、座布団
休憩中にお尻が冷えないようにする、クッション性のあるマットです。
これ、最近ではサウナでマイマットとして見かけるようになりました。
温度計
感覚だけでは気がつきにくいけど、正確な気温がわかると服装の調整に役立ちます。
「山頂の気温5℃はこんな感じ」とか、「10℃で風が吹くとこのくらい」という体感気温がわかると、次回の登山に役立てることができます。
登山中にも、ちょいちょい温度計を確認しましょう。
ガス缶とバーナー、コッヘル
ガス缶とバーナー、コッヘルです。
山で食べるカップ麺は、通常の5倍〜10倍おいしいと言われています。
ガス缶も固形燃料も、飛行機では運べません。ネットで買ってホテルに配送してもらうのがいいと思います。
保温ボトル
サーモスの山専用ボトルです。
熱湯を入れてから、6時間後でも80度を保つ保温力を持つボトルです。
山頂でお湯を沸かすことなく、山専用ボトルのお湯でカップ麺やコーヒーを作れます。
服装はレイヤリングが基本【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
はじめに
登山では、気候の変化に対応できるように、重ね着が基本です。
標高が100m上がると気温が0.5℃下がるのと、風速1mの風で体感温度は1℃下がります。
山の天気は一定じゃないので、暑くて汗をかいたあとに、気温が下がって強風が吹くこともあります。
具体的に、アンダーウェア、ベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターを組み合わせて、すぐに順応できるようにします。
ベースレイヤーは汗対策です。汗をすぐに吸収して、分散させて、乾かす性能を持ちます。
そしてミッドレイヤーで暖かさをつくって、アウターで風を防ぎます。
アンダーウェア
素肌に着る、速乾性が高いアンダーウェアです。
ドライナミックメッシュは、毛細管現象で汗を吸い上げて、次のベースレイヤーに汗を移します。
それによって、肌を常にドライな状態に保ちます。
長年、見た目の奇抜さから避けていたのですが、一度着ると手放せなくなりました。
夏山だけではなく、雪山でも汗をかきます。厳しい環境でも肌をドライに保ってくれるので、汗冷えを防げます。
ドライナミック メッシュ|DRYNAMIC® シリーズ | Millet
ベースレイヤー
登山は汗をかくので、ベースレイヤーは速乾性のある化学繊維のものがいいです。
夏は速乾性の高い薄手のウェア、冬は保温性の高いメリノウール素材もおすすめです。
メリノウールは、濡れてもあまり保温性は下がりません。保温に必要な空気層(デッドエア)を保持します。
ミッドレイヤー
ミッドレイヤーは、薄手のフリースなどです。
ダウンは濡れると保温性が落ちますが、休憩中や下山など、あまり汗をかかない状況では、ダウンジャケットも使えます。
ミッドレイヤーは、防水性はなくてもいいので、保温性を求めます。
アウターレイヤー
アウターは、一番外側に着るウェアで、シェルと呼ばれるものです。
防水で防風のハードシェルと、少し風を通すソフトシェルがあります。
雪山ではハードシェルを着て、風で体温を奪われるのを防ぎます。
夏山でも、標高が上がると風が冷たいことがあるので、ソフトシェルが活躍します。
雪山用のハードシェルの素材は、ゴアテックスや、それに近い性能を持っているものが多いです。
ゴアテックスは、外からの水は防いで、逆に身体からでた汗の蒸気を排出してくれるものです。
ハードシェルの中よりも外気の方が湿度が低い場合に、中から外に湿気が移動していきます。
なので、湿度が高い状況では、あまりゴアテックスの性能を活かすことはできません。
ゴアテックスが十分に機能する天候であっても、あまりに汗をかくと内側が濡れるので、汗をかき始めたら、早めにアウターを脱いで体温調整をしましょう。
登山中は暑くて汗をかきますので、雪山以外では、通気性のあるウェアでいることが多いです。
パンツ
パンツは、まずはソフトシェルを選びます。少しの通気性を持っているので、適度に熱を逃してくれます。
沢に足を突っ込んで濡れることもあるので、綿素材のパンツは避けてください。
登山用のパンツが持っている機能は、速乾性、透湿性、撥水性、可動性、耐久性です。
ソックス
登山靴によって相性の良いソックスは異なります。
アルパインやトレッキングシューズであれば、メリノウールの中厚手のソックス。
トレランシューズは、速乾性の高い薄手の5本指ソックスなどです。
食事と行動食と水【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
回復アイテムがないと、あっという間にゲームオーバーになります。
山ごはん
この景色を見ながらカップ麺を食べます。毎秒変わり続ける絵に、太陽に向かう飛行機に、雲と煙と湯気に、ごちそうさまでした。
カップ麺のスープを飲みきれない人は、残ったスープを固めるものを持っておくといいです。
行動食
行動食は、歩きながら食べるものです。
ナッツ、柿ピー、プロテインバー、カロリーメイト、チョコなど、手のひらに収まるサイズで、歩きながら食べやすいものがいいです。
甘い、しょっぱい、酸っぱいなど、味の系統を変えておくと、その時に身体が必要としているものを選べます。
登山では大量のカロリーを消費しますが、山で痩せようと考えないでください。
カロリー制限をして体力切れになってしまうと、行動不能になったり、体で熱を作れなくて低体温症になるなど、山ではとても危険です。
下山したあとの食事管理と、身体が燃え続けるアフターバーンを期待してください。
飲料水
水は1〜2L程度は持っていきます。
「体重(kg)×行動時間×5(ml)×70~80%」
という計算方法がありますが、これはあくまで目安です。
500mLのペットボトルだけだと、脱水状態で行動不能になったり、低温と脱水状態などが重なると、突然死につながることもあるので、しっかりと水分をとりながら進みます。
そのためにも、こまめに飲みやすいボトル選びも大切です。
ザックにボトルを取り付けられるものや、軽くて耐熱性もあるナルゲンボトルや、自転車用のサイクリングボトルも飲みやすいです。
ハイドレーションシステム
飲みやすさの点では、ハイドレーションシステムに勝るものはないでしょう。
ハイドレーションシステムに対応したザックであれば、ソフトボトルを入れる場所や、チューブを通す穴があります。
ハイポトニック飲料
おすすめしたいのは「ハイポトニック飲料」です。
これは、ポカリスエットなど「アイソトニック飲料」を半分に薄めたものです。
大量の汗をかくときには、ハイポトニック飲料の方が効率良く水分を吸収することができます。
ちなみに、ポカリスエットの公式サイトによると、ポカリは温めて飲んでも問題ないようです。
ポカリスエットは温めて飲んでもいいですか?|ポカリスエット|大塚製薬
厳冬期の雪山って?【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
雪山で得たスキルは、夏山でも存分に役立ちます。
標高の高い山では、冬の厳冬期から春の残雪期まで、けっこう長い間、雪が残ります。
トレース
雪山では、もともとどこが登山道だったのか、わかりません。
逆に、夏山では歩けないルートも、雪山では歩ける楽しみもあります。
ヤマレコやYAMAPで登山記録を見ていると「自分がつくったトレースと、誰かのトレースがつながった」みたいなことがあって、会ってないけどお互いに存在を感じているみたいなことが起こります。
ライブカメラ
登山アプリで登山記録をみる以外に、登山口や山荘に設置されているライブカメラで、現地の雰囲気を掴むことができます。
ほんの数日で、雪の積もり方や、ルートの状況は変わります。
登山記録ではトレースがばっちり、と書かれていても、いざ行ってみるとトレースがなく、動物の足あとくらいしかないこともあります。
雪山での登山計画と撤退
雪山では、状況を判断して、途中で撤退はよくあることです。
吹雪でホワイトアウトや、交通機関のトラブル、トレースがないことによる時間切れなど、様々な要素が重なります。
しっかり準備をして、せっかくここまで来たのにと、引き返すのはくやしいですが、生きて帰らないと次がありません。
冬季は、バスやケーブルカーの最終時間が早いので、この時間までにチェックポイントに到達するといった、デッドラインを設定してください。
また、何が起きてもあせらず行動できるように、余裕をもって、すぐに別案でも対応できるようにしておきます。
雪山での装備リスト
夏山に比べて雪山の登山は、道具が増えるので荷物が重くなります。
だからこそ、道具を厳選してそろえてください。
これから、雪山での装備リストを紹介していきます。
- ザック
- 登山靴
- ソックス
- チェーンスパイク
- アイゼン
- ゲイター
- トレッキングポール
- ピッケル
- グローブ
- バラクラバ
- ワカン
- サングラスとゴーグル
- 日焼け止め
- 行動食
- 保温ボトル
です。
ザック
ピッケルを簡単に取り付けられるザックもあります。
他にも、トレッキングポール、ヘルメット、アイゼンを一時的に取り付けられると便利です。
登山靴
防水で保温性があって、アイゼンを履くための硬いソールが特徴です。
冬用の登山靴は、選択肢は多くありません。
夏用の登山靴よりも、フィッティングがシビアです。
つま先の形状、甲の高さ、足幅、どれもフィットしている必要があります。
足が靴擦れになると、雪山では絆創膏を貼るのも凍傷につながるので、命の危険さえあります。
個人的には、足の形が幅広で甲高という日本男児なので、日本人のための「Sirio」というメーカーの登山靴がフィットしています。
靴紐が解けない結び方
紐の結び方で履き心地が変わりますが、足首は柔らかくしておきたいです。
登りでは、足の甲の紐はしっかりと締めて、足首の紐はゆるめにしておくのが基本です。
靴紐が解けない結び方があります。
いつもの結び方に加えて、1回ずつ多めに紐を通します。
ここでさらにもう1回、ここでもさらにもう1回です。
ソックス
メリノウールの中厚手のソックスです。
登山靴の中は、汗だけではなく、外との気温差で結露します。
足をドライな状態に保つことが重要です。
インナーソックス
冬用の登山靴の時に、中厚手のメリノウールのソックスの下に、インナーソックスを履いています。
効果としては、足をドライに保ってくれるので汗びえを防ぐのと、足がふやけないので靴ずれ防止にも繋がります。
チェーンスパイク
登山口には雪はなくても、標高が上がるとガチガチなアイスバーンになっていることもあります。
春先の残雪期まで、一年を通して使うことが多い道具です。
アイゼン
アイゼンを買うならグリベルって決めてました。
グリベルのアイゼンはリコールもなく、細かなアップデートのみで、基本的な構造は変わっていません。信頼と実績のグリベルのアイゼンです。
紐の扱い方ですが、国際山岳ガイドの近藤謙司さんがおすすめしている方法があります。
- ベルトはカットせず、買ったままの状態にします。
- 先端に結び目を作ります。
- アイゼンのリングにベルトを通した状態で、靴を入れます。
- 両手でベルトを引っ張って、ビンディングをセットします。
- 先端の結び目を持って、ベルトを締めます。
- 最後まで締め上げる前に、先端の結び目を下から通して引っ掛けます。
- これでベルトはぷらぷらしません。
- アイゼンを外す時は、力強く引っ張れば結び目は取れます。
ゲイター
ゲイターは、靴に雪が入るのを防ぎます。
アイゼンを引っ掛けてパンツに穴があくのも防ぎます。
まぁでも、だいたい補強が終わったあたりに穴を開けます。
トレッキングポール
トレッキングポールは、夏用のものを流用できます。
バスケットを付け替えることで、雪に沈みにくくなります。
ピッケル
ピッケルは、杖のように使ったり、滑落したときに止めるために必要なものです。
樹林帯のなだらかな登りではトレッキングポールを使って、登りが急になってくる前にピッケルに切り替えます。
ストレートシャフトと、ベントシャフトがあります。
まっすぐか、少しだけベントしているかの違いです。
ダガーポジションで扱いやすい、ベントシャフトをおすすめしたいです。
ピッケルの長さも重要な要素です。こういった、コンベックスと呼ばれるメジャーで、長さをイメージすることができます。
ちなみに、65cmのピッケルは、スーツケースにギリ入ります。
(RIMOWA Original Check-In M / サイズ:69×44×27.5cm / 容量:60L)
プロテクターとリーシュ
ピッケルのプロテクターは、交通機関での移動時に先端を覆うものです。
たとえば登山口に向かうケーブルカーの中で、目の高さに誰かのピッケルの先端がくることもあるので、みんながプロテクターをつけているわけではないことを理解しておきます。
リーシュは、ピッケルを使っているときに、落とさないようにするために使います。
アイゼンでの歩き方、ピッケルの使い方
1回の雪山登山でスキルレベルを上げるのはもちろんですが、アイゼンとピッケルの感覚を掴みながら、その日のうちに一歩一歩確実にスキルを上げていける感性の高さが重要だと思います。
その日のうちに、歩きながら、レベルアップする感性です。
アイゼンでの歩き方
なだらかな傾斜は、ダックウォーク。ソール全体が同時に着地するフラットフィッティングで、つま先を開いて歩く。
傾斜大きくなってきたら、ダイアゴナル。足を交差させながらの横歩き。
さらに傾斜が増したら、スリーオクロック、ナインオクロック。ダイアゴナルとフロントポインティングの中間のような歩き方。山側の足をフロントポインティング、谷側の足をフィッティング。
手をついて登るくらいの傾斜になったら、フロントポインティング。前爪を使って雪面を蹴り込む。
ピッケルの使い方
杖のように使う、ケインポジション。ヘッドとシャフトのつなぎ目をにぎる。ピックの向きは、登山時は山側、下山時も山側になるように持ち変える。滑落停止の姿勢をとりやすいように。
傾斜が強くなってきたら、ダガーポジション。アッズをにぎる。ローダガーとハイダガーがある。
さらに傾斜が増したら、トラクションポジション。スパイクあたりをにぎってピックを突く。
グローブ
グローブの中を濡らさないことが大切です。
雪山での道具全般ですが、濡らしてしまうと下山まで乾くことはありません。
-20℃で吹雪なんていう状況では、指先の冷たさは我慢できるようなものではなく、凍傷になります。
グローブの中の温度と、外気の気温差によって、グローブ内が結露して濡れるので、ウェアの重ね着と同じように、薄手のインナーグローブで汗を吸い上げます。
5本指のグローブよりも、親指以外が一緒になったミトンタイプの方が保温性が上がります。操作性と保温力のバランスですが、その中間の3本指もあります。
サブとして持っておきたいのは、テムレスの防寒グローブです。
バラクラバ
雪山では、少しの風でも耳や鼻、顔全体が冷たくなります。
露出しているところがないように、バラクラバを被ります。
どうしても呼吸が苦しいし、吐く息で口の周りが凍ります。
鼻の部分に穴が空いていて、インナーとアウターを組み合わせて使うバラクラバがあるのですが、試してみたいと思います。
サブとして持っていくのは、ネックウォーマーとビーニーです。
この2つを組み合わせて、バラクラバのように使うこともできます。
ワカン
登山靴のまま歩くと足がズポズポ沈んでしまう場所でも、ワカンの浮力で歩けます。
紐で締め上げるものが一般的ですが、ラチェットで簡単に取り付けられるワカンもあります。
ワカンの原型は、トラディショナルな「立山かんじき」のような、日本古来の道具です。
より高い浮力を求めるなら、スノーシューです。
登りと下りを繰り返して、つま先やかかとも使って歩いていくような場所では、取り回しがよくて汎用性が高いのはワカンの方かと思います。
スノーシューは、平坦な雪道のトレッキングに向いています。
サングラスとゴーグル
雪に反射する強い日差しから目を守るサングラスと、吹雪から目を守るゴーグルです。
日焼け止め
冬でも、日焼けするくらい日差しが強いです。
行動食
行動食は、体で熱を作るためのエネルギーです。
ウェアは熱を保つもので、あくまでも熱を作りだすのは体です。
保温ボトル
山専用ボトルです。
熱湯を入れてから、6時間後でも80度を保つ保温力を持つボトルです。
お湯を沸かすことなく、山専用ボトルのお湯でカップ麺を作れます。
雪山で、お湯を沸かす時間で体が冷えてしまうのを防ぐための、休憩時間の短縮にもなるでしょう。
登山での危険を予知する【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
挑戦と生還
どんなに挑戦をしても、生きて帰らないと意味がありません。
生還し続けることが重要です。
危険を予知する
大きなトラブルを回避するためには、具体的に危険をイメージすることが必要です。
そのためには、必要な情報を入手することや、自分自身の経験としてインストールをします。
そして、予兆を見逃さないことです。
山で起こりうる危険
山で起こりうる危険のうち、この4つについてお話をします。
- クマとの遭遇
- 道迷い
- 滑落と転倒
- 低体温症
【1】クマとの遭遇
本州にはツキノワグマ、北海道にはヒグマが生息しています。
基本的には、クマは人を襲いたいわけではありません。たとえば、人にばったり会って興奮したり、獲物を守ったり、子グマを守るために攻撃をすることがあります。
ただ過去に、いくつかの要因が重なって大きな事件が起きています。
北海道で1915年(大正4年)に起きた、三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)があります。
このヒグマは、体重380kg、体長270cm、立ち上がると350cmありました。
その体の大きさからか、冬眠する穴を見つけらませんでした。
「穴持たず」と呼ばれる、冬の間も餌を求めて行動する、極めて凶暴なヒグマでした。
慟哭の谷 北海道三毛別・史上最悪のヒグマ襲撃事件(文春文庫) 文庫
慟哭の谷(第7刷)【HOPPAライブラリー】 Kindle版
教訓
いつくかの事件から教訓として学ぶことは、
【1/11】野生動物と人間の活動範囲が重なった
人を恐れない、新しい世代のクマが出現しています。
【2/11】火を恐れない
野生動物は火を怖がるという風説は、必ずしも信用できません。
【3/11】執着心が強い
獲物だと認識したものは、何度もしつこく追いかける習性があります。
もしも自分の獲物を奪われると、執念深く取り返しにきます。
別の事件で、「福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」では、一度ヒグマの獲物と認識された荷物を取り返したがために、強い執着心で何度も取り返しにきました。
当時は、ヒグマに対する情報があまりに少なかったようで、この「福大ワンゲル部」の事件により、いくつかの知見がたまりました。
福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件 - Wikipedia
【4/11】嗅覚が鋭い
数キロ先の匂いを嗅ぎ分ける能力を持ちます。匂いを辿って何度も追いかけてきます。
【5/11】逃げるものを追う
背中を向けて逃げて行くものを、反射的に追いかける習性があります。
海外で、クマの方向を向いたまま後退りして逃げる動画がありました。状況によっては有効な手段かと思います。
【6/11】死んだふりは無意味
もし死んだふりをして助かったとしたら、それは急所を守ることができたなど、別の原因で助かったと考えられます。
【7/11】時間や悪天候でも行動を制限されない
クマは、朝から夜まで規則性はなく、天候にも関係なく行動します。
【8/11】18kmは泳げる
北海道本島から泳いで利尻島に上陸しているので、ヒグマは泳ぎも上手いです。
【9/11】熊鈴は有効なこともある
自然界には存在しない鈴の音をクマに聞かせて、至近距離でばったり会ってしまうことを防ぐ意味では、有効なようです。
一方で、人が多い登山道での熊鈴の使用は、迷惑になることがあるので気をつけましょう。
人が多くてざわざわしていれば熊鈴は必要ありませんし、街中で鳴らす必要もありません。
【10/11】熊スプレーは有効
催涙スプレーです。中身は、唐辛子などから抽出した辛味成分です。
風向きにもよりますが、噴射距離の平均値は5.5mとなっています。
【11/11】人間とクマの共生
感情論ではなく、共生できる方法はないものか、と思います。
たまった知見を共有することと、テクノロジーを用いて、野生動物と人間とが共生できる方法を模索することが必要だと感じています。
【2】道迷い
山で遭難する原因のNo.1が道迷いです。
そんなわけないと思うかもしれませんが、登山中に一瞬で正しいルートを見失います。
さっきまで正しい道を進んでいたのに、いきなり険しい道に迷い込むことがあります。
そんな状況でも、登山アプリが正しい道を教えてくれるでしょう。
もし正しい道に戻れず、迷ってしまった場合には、山頂に向かうのが無難で、ヘリに救助もされやすくなります。
沢に向かうと、滑落の危険がある上、水に濡れて低体温症になる可能性もあります。
また、スマホの電波も入りにくくなることがあります。
道迷いのフェーズ
道迷いのフェーズとして、認知バイアスによる判断ミスの積み重ねがあります。
- たぶんあっているはず。
- よくわからないけど、もう少し進んでみよう。
- 間違っているけど、いまさら引き返すのは面倒。
- なんとかなるだろうから、このまま行ってみよう。
こうやって引き返せないところまで行く前に正しい判断をすることと、地面がフカフカしていたり、岩が動くなど、予兆を感じ取っていきます。
【3】滑落と転倒
登山道を歩いていて、もしここで滑落したら戻って来れないなと思う場所があります。
特に下山では転びやすいです。
転んだら、その場所だけに問題があるわけではありません。原因は直前ではなくて、もっと前にあるかも知れません。
ハインリッヒの法則
ハインリッヒの法則とは、
1件の重大な事故の背景には、 重大にいたらなかった29件の軽微な事故があり、 軽微な事故にもいたらなかった300件の危険がある
というものです。
同じ「1つの失敗」から、人一倍たくさんのことを学ぶのが「強さ」です。
細かい危険をたくさん経験することで、それよりも大きな危険をイメージしやすくなります。
転んだ原因を考えて、解像度を上げてスキルを高めていきましょう。
【4】低体温症
低体温症になってしまうと、比較的初期の症状で、判断力の低下があります。
過去の低体温症の事故の情報をみていても、寒いのに服を着なかったなど、判断力の低下による矛盾行動が起きているようです。
低体温症が発生しやすい条件
- 強風で体温が奪われる
- 水に濡れる
- 気温が低い
- 山小屋など避難場所の間隔が長い
- 森林限界よりも上の、長い稜線
などがあります。
【Others】その他
日本の山の特長
雨、風、ガス(濃霧)、雷、気温、台風、落石、火山など、日本特有の山の特徴があります。
気象状況の変化について、事前に情報を入手することや、現地での情報入手も有効です。
起こりうる危険について、最低限の知識はもっておきます。
熱中症
水分補給、体を冷やす。
高山病
水分補給。高度をあげない。
やけど
患部を冷やす。湿潤を保つ。
凍傷
動かして感覚を取り戻す。
冷たい、痛いという凍傷のサインを見逃さない。
雪崩、雪庇
春先に雪崩が起きやすい。
稜線に吹く強い風によって、片方にだけ雪が積もって雪庇ができる。
Enjoy!
災難続きの日もあるでしょう。天気の変化を感じてください。
ケガのないように!
灼熱の夏山シーズン到来【クリエイティブ思考の登山🏔#MountainClimbing #UL】
暑さ対策と、ギアのアップデート
先日、白山に行ってきました。梅雨の晴れ間でしたが、灼熱の夏山登山でした。
一方で、その次の週に行った谷川岳は、登りはじめは暑かったけど、山頂付近でガスってきて寒いほどでした。
山によって天気の特性も違うので、その辺りも含めて、夏山に向けたギアのアップデートです。
【YAMAP】下山で観光新道は鬼しんどいけど、壮大なストーリー性のある白山
【ヤマレコ】下山で観光新道は鬼しんどいけど、壮大なストーリー性のある白山
ダスティンホルダー2G改 Ultra 200 ヴァージョン
SAYAMA worksのボトルホルダーです。
これはフタが付いているタイプですが、問題なく500mlのペットボトルやサイクリングボトルを入れられる他にも、オプションのゴムコードをホルダーに取り付けて、サングラスや折りたたみ式のトレッキングポールを固定できます。
本当に揺れのないフィット感で、取り付け可能なことが確認できたザックの一覧に「山と道 MINI」があります。
実際に山と道のザックのユーザーからの依頼で制作がはじまり、試作とフィードバックを経て完成したものです。
フタがないものや、素材の違いなど、いくつか種類があります。
ガレージブランド
ガレージブランドは、小規模でクオリティの高い物を作っているブランドのことで、主に登山やキャンプなどのフィールドで活躍するものを扱っています。
比較的、短期間で細かなアップデートがされている物が多いです。一方で、小規模なため品薄状態が続きます。
大手のアウトドアショップに行っても見かけることはほとんどありません。
ぜひ、UL系のショップに行ってみてください。
ウルトラライトハイキング(ULハイキング)の盛り上がりは、ガレージブランドが支えているといっても過言じゃないです。
ガレージブランドを取り扱うショップ
東京都
富山県
HOKA SPEED GOAT 5 WIDE
HOKAの「SPEEDGOAT 5」、このシューズでだいたい200kmくらい歩きました。
ソールがだいぶ減ってきたのと、これからリペアするところですが、かかとのあたりが剥がれてきました。
スポルティバ ULTRA RAPTOR II GTX WIDE
次のシューズも用意しておきたいところで、スポルティバの「ULTRA RAPTOR II GTX WIDE」です。
ULTRA RAPTOR II GTX WIDE | LA SPORTIVA(スポルティバジャパン公式サイト)
今回、新しい登山靴を探すにあたり、マスト条件として、
- 岩場に適したアプローチシューズから、トレッキングシューズのような、オールラウンドなもの
- ローカット
- ワイドサイズ
- 軽い
そして、できれは欲しい機能として、
- つま先にクライミングゾーンがあるソール
- グリップ性能とブレーキ性能が高いソール
- ビブラムソールのメガグリップ
- スポルティバのテクノロジーに触れたい
この辺りを検討しましたが、スポルティバの足幅、ワイズ(足囲)が細すぎて、まったくもって足に合わないので、自分の足にあうシューズがこれだけでした。
スポルティバのインターナショナルサイトでは、日本では扱っていないものや、42と43サイズの間の42.5など、ハーフサイズもあります。
足型があう人は、スポルティバのサイトを見てニヤニヤしてみてください。
「スピアネット」などの、荷物転送サービスを使えば、アメリカから商品を個人輸入できます。
プラティパス ビッグジップEVO 3.0L
8時間の灼熱の山行に、2Lのハイドレーションと、予備のペットボトル500mLを2本持っていきましたが、すべてちょうどなくなった感じです。
そのことを経て、ハイドレーションのサイズを、これまでの2Lから、3Lのものへと変更しました。
歩いている時に、たまに数滴の水が漏れてくることがあったので、漏れ防止のバルブが付いている「ビッグジップ EVO」への買い換えです。
合わせて、プラティパス純正のオプションパーツをいくつか導入しました。
中でも、飲み口のカバーを付けたことで、ザックを下ろした時に飲み口が地面に付いて汚れてしまうことを防げます。
そして、少し冷たい水が飲みたいので、ハイドレーションのパックを、アルミの保冷バッグに入れます。
保温ボトル
暑すぎる時のために、確実に冷たい水を持つことにしました。
これを途中で飲まなくてもいいならそれでよくて、下山してからゆっくり飲むためにも持っておきます。
ウェア(ショートパンツ、ノースリーブ)
ウェアはショートパンツとノースリーブ、もしくは半袖です。
これ以上、布面積を減らせないところまでウェアを薄着にして、フィールドテストをしたところ、これでもまだ暑いという状態です。
アンダーウェアでお馴染みの、ミレーの「ドライナミック メッシュ」のあみあみは暑いです。
汗が気化して熱を逃す働きを弱めてしまうことと、デッドエアーを作ってしまうので保温性があります。
もし着るとしたら「ドライナミック スルー」の方が夏山に適していると思います。
DRYNAMIC THROUGH ドライナミック スルー アンダーウェア | Millet
ソックス
ショートパンツで足が露出すると、ソックスのアキレス腱部分から土や落ち葉が入ってくるので、ミドルソックスに変更です。
日焼け対策をアップデート
日焼け対策とはいえ、長袖やタイツは暑いので避けたいです。
日焼け止めスプレー
汗をかいても落ちにくくて、塗り直ししやすいスプレータイプの日焼け止めです。
岩を掴んだ手で、汗だくの顔に日焼け止めを塗るのが嫌な場合は、スプレータイプかスティックタイプの日焼け止めがよさそうです。
サンカット プロテクトUV スプレー|ボディケア|日やけ止め - コーセーコスメポート
日傘
おだやかな稜線は日陰がないので、日傘が有効です
出番です。ユーロシルムの傘。
虫対策をアップデート
感染症を媒介する病原体を持っている虫もいるので、しっかり対策をします。
虫よけスプレー
虫よけの有効成分であるディートの濃度が30%なので、虫よけ効果の持続時間が長いです。
蚊、アブ、ブヨが多いエリアでは、虫たちが顔、耳、鼻に突っ込んできます。
ディートは、マダニにも効果的です。あわせて、マダニ対策として、毛抜きやピンセットをファーストエイドキットに入れておくといいです。
虫さされ薬
蚊はもちろん、毒虫による虫刺されにも有効な虫刺され薬です。
クマよけスプレー
山にはクマが住んでいるものなので、やはり持っておきたい、クマよけスプレーです。
日焼け止め、虫よけ、クマ対策の、3つのスプレーは、それぞれすぐに取り出しやすい場所に入れておきたいです。
フタ付きのボトルホルダーに入れておくと使いやすいし、落ちません。
疲れてぼーっとして使うと危ないので、クマよけスプレーは別扱いにしておきます。
ルナサンダル(Oso FLACO Winged Edition)
日常的にほぼ毎日履いているルナサンダルです。いまのは2年間履いて、まだソールも十分に残っています。
ソールをみると、母指球などベアフット特有の部分が減っていて、それ以外はあまり減っていません。
ルナサンダルなど、ベアフット系での正しい歩き方は、その靴が教えてくれます。
ルナサンダルは、在庫が品薄になりがちなので、いまのうちにストックしておきます。
山を選びますが、足裏の感覚で、地面を掴んで歩けます。
人の足裏は、想像以上に敏感です。足を置いたら路面の状態がわかります。
テント泊と軽量化【水と食料を入れて10kg以下】#UL #ウルトラライト
テント泊の道具選び
登山とキャンプを結びつける時がやってきました。
キャンプ場で楽しむための道具選びと、登山でのテント泊の道具選びは違います。
より洗練して、荷物を軽くして、より早く安全に歩ける工夫が必要です。
水と食料を入れて10kg以下、その壁を超えていきましょう。
テント泊に必要なもの
テント泊に必要なものは、
- テント
- スリーピングマット
- シュラフ(寝袋)
- ランタン
- 山ごはんとクッカー
などです。
テントを設営する
山岳テントでは、自立式のダブルウォールテントが選ばれることが多いです。
テントに必要な性能としては、
- 雨でも水が浸水しない、霜が降りても中が濡れない構造
- 強風でも倒れない強度
- 熱を逃したり、換気ができる通気性
- 荷物や濡れた服を置ける広さ
- 機能と軽さのバランス
- 気分が上がる
などです。
テントを設営します。
- グランドシートを敷いて、位置を決めます。
- インナーテントを取り出します。
- ポールを2本組み立てて、それぞれ通します。
- ポールを引っ掛けて固定します。
- フライシートをかけます。
- フライシートの貼り具合を調整して、ペグやその辺にある石を使って、ロープを張ります。
テントの構造
ダブルウォールテントは、インナーとアウター(フライシート)の2枚のシートで構成されています。
インナーは通気性があり防水性はなく、アウターは通気性がなく防水性があります。
インナーとアウターの間には隙間があるので、テント内の空気の循環が行われます。
この構造によって、酸素の取り込みや湿気の排出がされて、アウターが雨や霜からテント内を守ります。
スリーピングマット
スリーピングマットは敷布団のような役割で、テントでの寝心地を決めるものです
テント場は、地面が土や砂利などが多いので、あまりに薄いスリーピングマットは、寝返りを打つたびに痛くて目が覚めてしまいます。
スリーピングマットの種類は、
- 空気で膨らます、エアマット
- 広げるだけで使える、発泡素材のクローズドセルマット
- エアーと発泡素材の中間の、インフレーターマット
などがあります。
軽くて小さいのはエアマットです。
膨らます手間があるのですが、こういったポンプサックを使えばサクッと膨らみます。
Therm-a-Rest(サーマレスト)
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
シュラフ(寝袋)
シュラフには、「快適に使用できる温度」と、「生きていられる下限温度」が記載されています。
このシュラフは軽い分、ダウンの量も少ないです。
山では、夏でも夜中や朝方は寒いので、インナーシュラフやシュラフカバーを使って、暖かさを調整します。
公式サイト(Survive Outdoors Longer)
ちなみに、NANGAのシュラフは、永久保証というものすごい手厚いサポートが付いてきます。
ピロー(枕)
空気で膨らます枕です。
スタッフサックに着替えを入れて枕がわりにするとか、他の方法もあります。
LEDランタン
ソーラー充電式のLEDランタンです。
連続点灯時間は10時間以上で、日の入りから日の出までつけっぱなしでも問題ない容量です。
暖色系と寒色系のライトがあります。
使い方 - PRODUCT– CARRY THE SUN® 公式ストア
山ごはん
キャンプに行くんだったら、なんならダッチオーブンやスキレットだって持って行けるのですが、極めてUL(ウルトラライト)的な食事を目指します。
簡単なものでは、
お湯を入れるだけのアルファ米と、レトルトカレー
早茹でパスタとソース
などがありますが、それだけでもたくさんの種類があります。
ガスバーナー
ガスバーナーなど、火が出る器具を総称してストーブといいます。
ストーブの燃料には、
- ガス(OD缶/CB缶)
- アルコール
- ガソリン(ホワイトガソリン、灯油など)
- 固形燃料
- 炭
- 薪
- その他の自然燃料(木の枝、松ぼっくり)
などがあります。
ガスは、他の燃料に比べて若干コストはかかりますが、非常に扱いが楽で、微妙な火力調整も得意です。
フードコジー
アルファ米とレトルトカレーとハンバーグ。
フードコジーがあると、保温ができて、持ちやすくて食べやすいです。
カレーとハンバーグはボイルしないで、フードコジーの中で温めます。
アルファ米にお湯を入れて15分待っている間、フリーズドライのみそ汁でほっこり。
REpack Freezer Bag Cook System|Hyperlite Mountain Gear
Ziploc料理
ドライフードをベースにすれば軽いし、お湯を入れるだけの手軽さがあります。
食べ終わってからも、食器を洗う必要がないし、カレーのような匂いの強いものでもZiplocで密閉できます。
どうしても炭水化物ばかりになりがちなので、常温で保存できるミートボールやハンバーグもあります。
ロングハンドルスプーン
Ziploc料理と相性の良いスプーンです。
海外のハイカーの間でよく使われている、ほぼZiploc料理の専用品です。
TOAKS Titanium Long Handle Spoon|Amazon
ケトル
お湯を沸かすという点においては、縦に長いクッカー(コッヘル)よりも、ケトルが早いと思います。
定番のトランギアのケトル。造形美と機能美、持ち手が真ん中でカチッと止まるのもいいです。
公式サイト(Outdoor stoves - Made in Sweden since 1925 - Trangia)
食後のコーヒー
手軽な使い捨てのドリップコーヒーはいくらでもあるのですが、コーヒー豆の量を調整できるので、あえてのドリッパーです。
ボトル
定番のナルゲンボトルです。
BPA/BPSフリーで、-20℃から100℃までOKなボトルです。
テント場で調理に使う場合は、なにかと自立するボトルの方がいいこともあります。
従来のボトルに加えて、より軽いウルトラライトボトルもあります。
それぞれ1Lの容量のボトルですが、通常の500mLのナルゲンボトルと、そんなに重さが変わらないという。
水を入れると自立します。
Ultralite Water Bottles|Nalgene
チェア
山のテント場は、整備されたキャンプ場とは違って、焚き火をして楽しむというノリではないです。
限られたスペースにテントが密集していることが多いので、ミニマムに調理を楽しみます。
テントのアウターとインナーの空間を「前室」というのですが、この前室を使って調理することもあります。
外に十分な空間がある場合は、ヘリノックスのチェア。
アウトドアやフェスでは定番ですが、より軽量なものがあります。
テント場に、座れる岩や木があればいいのですが、チェアがあると、かなり快適に過ごせます。
テーブル
テーブルといっても、超ローテーブルです。
調理するときに、水平を取れるテーブルがあると、お湯を沸かすときにも安定感があるし、ちょっとした熱いものを置くのにも重宝します。
このテーブルは100g以下です。
就寝
標高の高いテント場では、夜になると冷え込んできます。
インナーは、薄いメリノウールの上下。
アウターは、ダウンジャケットとダウンパンツ。
眠れない時は音楽を聴いてます。
周りの音が気になる時にも、AirPods Proのノイズキャンセリングが役に立ちます。
散りばめた星くず
山でしか見られない風景は数多くありますが、朝焼け、夕焼け、星空の美しさは間違いないです。
道具のアップデート
山に行って、下山したあとに、必ず行動や道具を見直します。
疲れて雑に歩いてしまった箇所、今回はすべったくらいで済んだけど、大きな事故につながったかもしれないこと。
同じように、道具から学ぶことも多いです。
完成された道具に触れると、そこには必然性があります。
たとえば極端に安いギターはチューニングが合わず、使われているパーツも錆びやすく壊れやすいです。
ある程度の本物に触れて、ギターの鳴りを感じることも、自分の成長には大切です。
だからこそ、道具選びは美しくあるべきで、高いセンスの上に、それぞれのスタイルが築き上げられていくのだと思います。
レインウェア
従来のレインウェアは、着ると暑くてあまり出番がなく、樹林帯では傘が便利です。
山の雨を愛するために、レインウェアをアップデートしました。
夏山は、午後から雨や雷になりやすいし、少しの雨でも山を歩きたいので、現段階での最適解が見つかりました。
山と道の「UL All-weather」は、まったくの新しいジャンルのウェアで、従来のレインウェアの感覚では危ないです。
公式の動画で、レインウェアから「All-weather」に変わった理由も説明されています。
新しい山と道のUL All Weatherシリーズについて - YouTube
行動食
必ず持っていく行動食に最近加わった、スポーツようかん。
日本古来の行動食である、ようかんを食べやすくしたもので、どれだけあってもいいやつです。
それぞれのスタイル
樹林帯で光が周って、調和する白。
ある意味では機械的で調和しない、コントラストが強く自然の中で対比する白。
ULハイカーから重装備まで、多種多様なスタイルがあっていいんです。
登山スタイルは、その人の仕事やプライベート、生き方自体のメタファーなのだと、つくづく思います。